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ウェブ業界で求められるスキルセット


ウェブ業界で求められるスキルセット | six1ブログ 

先日、独立した元部下と飲んだのですが、その時の話。

その部下が「企画、コンセプト立案から、デザイン、集客」まで行なって立ち上げた事業が軌道に乗りつつあるという話を聞いたのだけど、フト

「いろいろできるんですけど、自分のスキルって専門性が低いんです。システムエンジニアとして専門って言えば、そうじゃないし。。。」

という弱音をはいてました。

その時に「そんなこと無いんじゃない?」とは思ったんだけど、その理由をチョイチョイと。

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例えば、少し昔の記事で、Zyngaの求める人物に関する記事があったのだけど、その中でZyngaはデザイナーとプログラマーの両方が、FlashとPHPのスキルを保有しているという話。

一般的にPC向けのソーシャルゲームでは、クライアントはFlash、サーバは、Zyngaの場合はPHPと、異なるスキルが必要になります。もしデベロッパーがいずれか一方の知識しかない場合は、もう一方のデベロッパーとの協業が必要となり、これが往々にして作業を遅延させる要因になり得ますが、FarmVilleのデベロッパーはいずれもこれら両方のスキルを持っており、こうした問題が回避できたということです。実際この両方のスキルは、現在のZyngaのすべてのデベロッパーに求められるものになっています。
ウノウラボ by Zynga Japan: FarmVilleの開発 – FacebookのNo.1ゲームを5週間で作りあげスケールさせた手法 

これも少し前の記事だけど、GREEの求めるスキルセット。ゲーム業界(これをSIerと言い換えてもいい)は、水平分業型のスキル(専門性ごとに業務をわける)のと比較し、GREEではゲーム作成に必要なスキルを垂直統合しているという話。

1点目が「ソーシャルゲームの組織」というところで、こちらは大きな要素として「垂直統合型スキルセット」というのを考えています。これはどういうものかというと、ゲーム業界では「水平分業型」というところで、それぞれスペシャリティを持った方々がそれぞれの領域をカバーするといった形で、ゲーム作りが行われているかと思います。

GREEでは、「垂直統合型」というところで、それぞれの領域を数名のエンジニアとディレクターがカバーできるような形で全グループ業務は行っていくという形で、企画・開発はもちろんのこと、分析や事業戦略まで手を出しつつやっていくということです。

なぜこういう組織になっているかといいますと、やはりソーシャルゲーム市場というのはとても流動的で、さらにスピード感を持って開発しなければならず、本当にひとりひとりがお互いが領域を作らず、いろんなところに対応していく、というところを重視しているためです。そのため、新しい挑戦やスピード感を実現しやすいチーム構造になっています。

「個人のセンスよりも数千万人のデータの方を信じる」、これがGREEの作り方 – GIGAZINE 

COOKPADで求める人材の話。ブログのタイトルにも書かれている通り「一人になってもサイトを運営出来る人」を求めるという話。

 クリエイターの比率としては、デザイナーよりもプログラマーが多い。デザイナーも、単純に絵だけを描くという人は少なく、絵も描けるし、HTML・CSSも使うことができる。同社ではそういった、幅広く、バランスの取れたスキルセットを備えたクリエイターを採用してきたという。
池田氏も、ウェブデザイナーとしてキャリアをスタートさせたが、前職でウェブサービス開発に携わるうちに、徐々にプログラミングのスキルも身につけていった。

「もし1人になってもサイト運営できる人」–クックパッドが求めるクリエイター像 – CNET Japan

整理をすると、ここで話されている内容は、「単一の専門性ではなく、ウェブサービス(ゲーム含む)をつくる横断的なスキルを保有することが重要」ということなんだと思う。

言い換えるならば、私の元部下のもっているスキルセット(プログラミング、企画、ディレクション他)っていうのは、(そこまでじゃないにしろ)結構意味のある能力ということだ。

インターネット産業は急速に拡大するなかで、他の産業と同様に急速に分業が進んできたけれど、実際はもっと小さな人数で作成するプロダクトなんだと思う。

例えば、漫画って、漫画家と編集者で作り上げるんだと思うけど、その後、それが単行本の装丁のデザイナーだったり、宣伝の担当がいたり、書店をまわるような営業の方がいたり、版権等を管理する人がいたり、アニメ会社と折衝する人がいたりする。

でも、漫画をつくるという根本は、漫画家と編集者で作っている。

ウェブサービスも様々な人が周辺にいるのだけど、根本は、信頼できる少ない人数で作り上げるものなんだと思う。

だから、ウェブ関連の仕事をしたいと思っている人は、自分をエンジニアだ!とか、デザイナーだ!とか、ハスラーだ!(ハスラーって言ってる人かっこ悪いように感じるのは私だけか)とかじゃなくて、「ウェブサービスを作る人」って定義したほうがいいよって思う。

今回は、専門性を研ぎ澄ますのも重要。でもウェブサービスをつくれるという包括的なスキルもまた重要なんだよっていう話でした。

※ ちなみに、エンジャパンのサービス開発コンテスト(10万円の予算のみで、4人位のチームで好き勝手に1サービスを作る。)は、そういう意図によるものだったりするんだよ。部下の皆さん!

 

スタートアップ

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Written by 福田 智洋

1974年 群馬県高崎市生まれ。 明治大学法学部卒業。 杉並区阿佐谷在住(20年目)。群馬県高崎市出身。 大学卒業後、エン・ジャパンの創業メンバーの一人として勤務し、入社以来インターネットのサイト企画・事業企画責任者を歴任。2013年4月、シックスワン株式会社を創業。 https://twitter.com/tomohirof

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