「仮の名前」がもつ呪術的な影響
企画を考える際、まだ名前すらついていないそのアイデアに、正しい「仮の名前」をつけてあげること、正しい概念を付与してあげることが、どれだけ大事かっていうお話です。
「千と千尋の神隠し」でも、主人公の名前を奪われるシークエンスがあるのだけど、大げさにいうと、私は『 呪術的な恐怖すら感じる位、企画にどのような名前を付与するのか』ということに意識的になります。(もちろん大げさだけど)
『 「いま考えているモノ」に正しい名前をつけろ』と、私と一緒に仕事をする社員は繰り返し言われます。
プロダクトがリリースされる時の名前ではなく、ある意味どうでもいい単に名前が決る前に、その企画に付与される仮の名前の話です。
「いま進めている「◯◯◯◯」という企画なんですけど。。」
と語られる、その仮の「○○○○」という名前のことですね。
まだ名前が確定していないその企画は、「仮の名前」が重要だなんてだれも言わないため、えてして以下のような名前が仮で付けられたりします。
▼ よくある仮の名前の付け方
- 競合等の既存サービスの名前+型
※ 例えば、一休ドットコム型の新サービスです。 - 社内で流通しているキーワードが用いられている
※ 例えば、「飛び出せ!21世紀(仮の社内標語)」型プロジェクト - 明らかに間違ったキーワードだけど、社内で流通しているからヨシとされている
※ 例えば、営業改良型?商品
これらの仮の名称が、正しくその商品を現していればいいのですが、そうではない場合に大きな問題が発生します。
企画を考える時に一番怖いのは、「自分自身が何かの考えに捕らわれてしまう」ということで、自分自身が意図せず勘違いしてしまうと、せっかく考えたことすら無駄になってしいます。
その勘違いっていうのは、多くの場合、
- 前提条件の誤り
- 途中での思考プロセスでの誤り
といった内容が多く、その中でも、仮の名前は、何回も繰り返して、記述され、話されるので、私たちの深層意識に強く影響を与えます。結果として、思考の途中プロセスでエラーが発生してしまいます。
例えば、「シニア層向けのサービス」に、仮に、意味は不明ですが「おじいちゃんのポタポタ焼き型サービス」という仮称がついたとします。
この時点で、なんていうかポタポタ焼き的なアットホームな前提が、参加者の無意識に存在してしまいます。(もしかしたらオシャレなシニア向けのサービスかもしれないのに。)
名前は、それは呪術的とも言えるほどに、強い影響を持ちます。
「人間の思考なんていうものが、母国語を基盤に成り立っている」ことを考えると、そこに間違った言葉、正しくない言葉を用いて、思考を構成しようとすること自体が、もう無謀だなと。罠みたいなものなんです。
ということで、「そのモノに正しい名前(概念)をつける」。それは、企画者にとって、すごくシンプルなことだけど、いつも意識しなくてはいけないことなんだと思います。
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