あの会社に学ぶ儲ける仕組み 〜 ビジネスモデル構築の9つの視点
※ 「なぜ、あの会社は儲かるのか? ビジネスモデル編」という書籍が、見た目に反して素晴らしい本なので、個人的なメモとして内容を整理しています。
「イミテーションはイノベーションよりも数も多く、現実に企業に利益をもたらすケースが圧倒的に多い」
ケーススタディからの学習はとても重要です。私が部下によくだす指示として「コンテンツを模倣せず、構造を模倣しなさい」というアドバイスをしますが、それもケーススタディから法則・構造を抽出するという意味ですね。
「ビジネスモデル」って言うのは簡単ですけど、実際に考えるのはそんな簡単な話ではありません。そこで、個人的なメモも含めて、ケーススタディからビジネスモデルのポイントを整理しました。
そんなわけで、ビジネスモデルを考えようといっても良くわからない方や、「会員増えたら広告販売をしようかしら。」とか「Google、Facebookにバイアウトしよっと!」と、ビジネスモデル自体をあまり考えていない方。
そんな皆さんに役立つコンテンツになればと思ってます。
ビジネスモデル検討のポイント
● 他業界の同一構造を確認する
● 業界が敬遠するターゲット
● ハードからサービスへの移行(顧客価値の再定義)
● サービス削減による差別化(顧客価値の再定義)
● 顧客の再定義
● コストの固定費から変動費化
● バリューチェーンのバンドリング(垂直統合)
● バリューチェーンのアンバンドリング(分割)
● 他社の重要資源の汎用化
1.他業界の同一構造を確認する
既に他社が成功している方法論を導入する形です。金融における裁定取引や、ホテル業におけるレベニューマネジメントなど、業界内ではベストプラクティスでも、他業界では認知が少ないものもあります。他業界のベストプラクティスに習熟しましょう。
ホテルの空室管理(レベニューマネジメント) → 高速バスの空き席管理
金融業の裁定取引 → 不動産価格の裁定取引
金融業のポートフォリオという考え方 → 映画作成における制作委員会
補完製品での収益(ジレットモデル) → ウォーターサーバ、ウォーターボトル
2. 業界が敬遠するターゲット
大手企業や既存の企業が、あまり上客とは思っていない層は、困っているだけに、そこでの利益モデルを構築できるならば、優位性があります。ブルーオーシャンですね。業界が敬遠するターゲットをよく考えてみましょう。
大手・長期就業者に対する住宅ローン → 転職者や女性に対する住宅ローン (スルガ銀行)
3. ハードからサービスへの移行(顧客価値の再定義)
「ドリルが欲しいのではなくて、穴が欲しい」とは良く聞きますが、顧客は、プロダクトを欲しいわけではありません。そこで得られるものが欲しいものです。
KOMATSUの建機の販売 → GPSを利用した盗難防止や、故障を未然に防ぐサービス
タイヤの販売 → 固定額の支払いによるタイヤの完全メンテンス
4.サービス削減による差別化(顧客価値の再定義)
他社が重視しているポイントを無くすことで、新しい価値を提供できますし、既存企業からの追随を防ぐことができます。例えば、喫煙者が顧客の中心の喫茶店が、禁煙を前提とした喫茶店に転換はできません。
一般喫茶店は喫煙可 → スターバックス 禁煙
一般航空会社の充実したサービス → 必要なサービスのみを提供するサウスウエスト航空
5.顧客の再定義
現状の顧客を再定義してみることで、お金の貰いどころが変わってきます。お金の流れが変われば、サービスも変わります。
一般宿泊客(C) → 不採算ホテルの再生(B) (星野リゾート)
6.コストの固定費から変動費化
顧客のトータルコストを意識するとともに、お金の払い方も意識するべきです。固定費となっているものを、変動費にするだけで、顧客の購入ハードルは大きく下がります。
車の購入・維持 → カーシェアリング
求人広告の掲載費用 → 採用時のみ課金(リブセンス)
7.バリューチェーンのバンドリング(垂直統合)
バリューチェーンの一部のみを担当している場合、その上下を垂直統合することで、顧客の利便性があがるとともに、売上・利益も向上するケースがあります。
機器の売り切り → 保守・メンテナンスまで包含してサービス提供
広告枠の販売 → 商品の開発・ブランディング・広告製作・イベント管理 etc (電通)
8.バリューチェーンのアンバンドリング(分割)
逆にバリューチェーンの不採算箇所を切り離し、特定箇所だけに特化することで、ユニークなサービスを実現することもできます。
多様な銀行業務 → ATM事業に特化(セブン銀行)
9.他社の重要資源の汎用化
他社が強みをもっている領域、もしくは事業における重要名なポイントを、汎用化することで、競合に対する優位性を作ることが出来ます。
古本では目利き役が重要 → だれでも査定できる。(ブックオフ)
スター俳優が重要 → スター俳優を作らない(劇団四季)
写真は作品である。 → 写真は商品である。(スタジオアリス)
楽器は手作りでおこなう → 多くの箇所で属人性の排除(ヤマハ)
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以上がビジネスモデルを考える際に、意識してみたほうがいいと思えるポイントでした。
● 他業界の同一構造を確認する
● 業界が敬遠するターゲット
● ハードからサービスへの移行(顧客価値の再定義)
● サービス削減による差別化(顧客価値の再定義)
● 顧客の再定義
● コストの固定費から変動費化
● バリューチェーンのバンドリング(垂直統合)
● バリューチェーンのアンバンドリング(分割)
● 他社の重要資源の汎用化
今回の内容は、以下の書籍を参考にさせていただきました。非常に勉強になる本でした。
ありがとうございました!
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