「上手な企画書」のジレンマ
仕事柄、企画の本をたくさん読んだりするのですが、本の内容としては「どのようにみせるか」という話題が中心なることが多いのかなっていう印象を持っています。
企画書というのは、企画を相手に対して「魅力的に」「正しく」伝えるために存在しているので、どのように見せるのかというのはとても重要なことです。
ですが、企画書がうまく作成できない、言い換えるならば企画がうまくできない場合の多くは「企画ができる前から企画書を作り始めてしまうこと」が原因って思ってます。
実際のところ、「企画書の過剰なデザインは、企画の本質を隠して、自分自身の判断基準すら欺いたり」するので、それと闘いつつ考えていかないといけません。
企画書の作成プロセス
企画書の作成プロセスを、ものすごく単純化すると、以下の形になります。
[考えること] → [表現すること]
うん。当然の話ですね。
どのような企画がいいのかを考えて、それを企画書に落とし込むという当然のプロセスです。
でも、実際のところ、「企画書を作りながら考える」っていうケースが結構あって、この「考える」というプロセスと「表現する」というプロセスが同時進行で行われる時は注意が必要だよなぁって思ってます。
よくありがちなケースとしては、
パワーポイントを使って企画書を作っている時に、なんかそれらしい企画書ができあがると、なんかその企画書が急に貴重に思えてきて、それにたいして大きな変更を加えるのを無意識に避けてしまう。
たいした企画書ではないんだけど、急によく見えてきたりする。
なんか自分に対するちょっとした魔法みたいなものなんだけど、急に自分の企画書が可愛く見えて、変更を加えたくなくなるこの心理。
結局のところ、企画のクオリティ向上が、企画書に対する「自分の自己満足」によって鈍化されるんですよね。
企画書作成で意識するべきこと
で、私が企画書を作るときに意識しているポイントは以下のものです。
● 思考と、デザイン(意匠)の分離
考えるときは、できる限り装飾を行わず、プリミティブな状態で検討・加工・修正ができるようにしています。基本的にはテキストエディタで考えるようにしていますし、紙に手書きで書いたりします。
企画段階の綺麗なデザインは、自分自身を判断基準を誤らせます。
パワーポイントだとかっこよすぎる感じになっちゃうので、Simplediagramってアプリつかってみたり。
● デザインは思考を強く・分かりやすく伝えるために。
情報構造(インフォメーションアーキテクト)とデザインと近いのかもしれませんが、意図する情報構造をより強く・分かりやすくするためにデザインがあります。
設計図が曖昧なままで企画書を作り始めると、到達する目的が曖昧になってしまいます。
ですが、到達するべき目標がきまったならば(企画)、その魅力や可能性を最大限に伝えるために、企画書は工夫されるべきです。
● 自分の労力に価値を見いださない
どれだけ企画の検討や、企画書に時間を投下したとしても、その時間と企画書のクオリティが比例するとは限りません。時間をかけて企画書をつくっても、改めて作り直す勇気が必要です。
個人的には、企画書とか途中までつくって、完成に近づいてきたら、「一旦捨てて、最初から作ってみる」ってことをやったりします。実際のところ、思考のほうが重要なので、表現の部分だけだと全然時間が掛からなかったりして、逆にシンプルになったりします。
本当に正しければ同じ結論に到達できるはずですしね。
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まー、いろいろ書いてみたけど、結局は、「よーく考えてから、企画書つくれよ。企画書の体裁に自分自身が騙されちゃうからな!」っていうだけの話です。w
でも、多くの人の企画がうまくいかないのって、「企画書の見栄えがよくみえちゃうから」だと思うんですよね。
ちょっと意識するだけでもちがいますので、是非意識してみてください。
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