戦略的ガラパゴスという領域選択
事業の領域を選択する際に、「日本が欧米と全く異なる世界観・法制度」という視点で、選択してみてもいいのではっていう話です。
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最近、インターネット周りの盛り上がりがすごい。
日本もIPOが続いているし、海外でもTwitterのような大きな上場があったし、ネットバブル的な雰囲気すら醸し出してる気がしますよね。 実際のところ、日本でもベンチャーの立ち上げや、大型の増資をしたっていう話も本当に増えてきてます。
ウチのような会社にもVCの方が来ていただくことがある位だから、いろんな投資があるんでしょうね。
「次のFacebookは俺たちだ!」なのかな。
もちろんその中で「日本から世界を狙う!」とか「次のFacebookは俺たちだ!」といった声があります。いうならば「世界のインフラ的なサービス」を狙う形です。
第二のGoogle、Facebookを目指そうという気持ちは十分わかるのですが、それが本当に最適解なのかというと疑問に思っています。
それは、それはある意味、FacebookやTwitter、Google、Apple、MSといった世界的企業や、それらの大企業を本気で目指そうという、スタートアップながら「人材」と「資本」と「環境」を揃えた、シリコンバレーやインドや中国やその他の世界のスター企業と伍して戦うということになります。
実際のところ、それって、現状の日本のスタートアップではかなり厳しいよなって思います。
Linkedinという事例
一方で、海外のスタンダードが入ってこれないマーケットっていうものがあります。日本の商習慣や法規制やそもそもの日本人の意識が欧米とは全く異なるマーケットです。
例えば、linkedinなんか特徴的だなって思いますが、日本のユーザーの利用率は欧米の利用率とは乖離しています。
ここには、「仕事探しを公に行うのではない」という価値観、Facebookのビジネスシーンでの普及、人材エージェント&求人広告の根強い人気等はあるのでしょうが、海外での普及速度とは全くことなる推移になってしまっています。
全世界的なビジネスインフラであろうと、様々な参入障壁があれば、国内の市場に容易に参入することができません。 日本はまだまだ大きなマーケットであり、その中で「如何に市場が大きく、いかにドメスティックな参入障壁が多いのか」という視点で選ぶこともまた重要な視点です。
一番最悪なのは、海外の、特に「コミュニケーション的なインフラ的サービス」をすぐに日本でローカライズする形で、TwitterやPinterestといったサービスがはやった瞬間に日本で同じサービスが雨後の竹の子のようにでてきたけど、当然全部いなくなってしまいました。
それも当然の話で、全く参入障壁がなく全世界的に展開できるサービスで、かつ成功している(話題になっている)サービスを、人的にも、資本的にも、環境的にも劣っている企業が、日本国内でもいいから勝てるっていうのは難しい話です。そもそもそういうサービスは、国境的な概念がありません。
タイムマシン経営はもう無理
この情報スピードの早い世界で、他の国で成功したモデルをいち早く輸入するっていうのは、かなり困難です。
スピードではなくて、そのサービスの本質を把握しつつ、その国の参入障壁をくぐりぬけるサービスになるんだろうなと思います。国毎のカスタマイズがそうとう面倒くさいサービスって言ってもいいと思います。
全世界のインフラ的なサービスではなくて、日本の独自の商習慣があって、法規制があって、規模があって、マーケット参入障壁があって、海外サービスが簡単に参入できないサービスっていうほうが成功確率が高いんだと思います。
言ってしまえば、日本がガラパゴスとなっている領域です。
前述の求人関連もそうでしょうし、日本の会計なんかもういろいろ面倒だし、営業周りも海外のSalesforceとはちょっと違うんだろうなって思います。日報とか書かせるし、朝礼とかあるし。
「AKB48」とかの芸能周りも、グローバルとはほど遠いし、言語という障壁にも守られています。
世界に出て行かないというと、なんかスタートアップとしては志が低いなんて言われそうだけど、きっと勇気をもって出て行く企業と同じくらい勇気をもって国内マーケットを選ぶってこともあるだろうなって思います。
今回の話は、事業の領域を選択する際に、「日本が欧米と全く異なる世界観・法制度」という視点で、選択してみてもいいのではっていう話でした。
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